YATO

500年のCOMMONを考える

EVENT

YATOの縁日2018

ある山のお寺で、夏の縁日が開かれます。
夜には、山の昔話が散りばめられた影絵もあります。
どなた様も、どうぞお越しください。

日時

2018年8月10日(金)16:00

場所

簗田寺(東京都町田市忠生2丁目5-33)「山崎小学校前」バス停下車徒歩5分

出演

川村亘平斎(影絵師・音楽家)/幸町バグパイプクラブから3にん&さとうゆみ(ちんどん おてんきや)

料金

無料(縁日の屋台は有料)

お問い合わせ

YATOプロジェクト事務局
info@orchidcow3.sakura.ne.jp

主催

東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、社会福祉法人東香会

スケジュール:

 

16:00 縁日(かき氷、牧野さんの新鮮野菜、焼き菓子(WOLD PASTRIES)、大福餅、竹細工ワークショップなど)

17:30〜18:00  幸町バグパイプクラブから3にん&佐藤有美(ちんどん屋)ミニライブ

18:00〜19:00  川村亘平斎の影絵と音楽「猿のニシオカ YATOのセンパイに会いに行く」

 

 

出演者プロフィール:

 

川村亘平斎 影絵師・音楽家
https://www.kawamurakoheysai.com
1980年、東京生まれ。インドネシア共和国・バリ島にのべ2年間滞在し、影絵人形芝居【ワヤン・クリット】と伝統打楽器【ガムラン】を学ぶ。アジアを中心に多くの国々で影絵と音楽のパフォーマンスを発表。また、日本各地で土地の人たちとの交流やワークショップを通じて、土地に残る民話や伝承を影絵作品として再生させる活動も高く評価されている。平成28年度第27回五島記念文化賞美術新人賞受賞(2016)

 

 

 

幸町バグパイプクラブから3にん(田中馨・齋藤紘良・内田武瑠)
2018年初夏に結成。人々が混ざり合う場を、バグパイプと太鼓と餅つきを通して膨らませるクラブです。

 

佐藤有美(ちんどん屋)

かれこれ15年以上、ちんどん屋として活動。こどももおとなも一緒になって町を練り歩くパレード型ワークショップでは、音楽の楽しさと、場に伝播させるワクワクを伝えている。

 

500年のcommonを考えるプロジェクト「YATO」とは?

“YATO” = 谷戸は、長い年月をかけて生まれた谷のような地形のこと。同時に、その土地に根ざす農業や生態系なども意味することばです。このプロジェクトは東京都町田市の谷戸である忠生地域を拠点に、遠い昔から形づくられてきた土地の歴史や性質を体感する活動を通して、この先500年続くような文化や催しごとを生み出していくことを目指しています。

 

※本プロジェクトは「東京アートポイント計画」の一環として実施しています。
※プログラムは変更になる可能性があります。

REPORT

暑い暑い8月10日、500年続く(かもしれない)おまつり「YATOの縁日」が開催されました。大人、こども、赤ちゃん、お年寄り・・・様々な世代が溶け合った一日でした。

 

会場となった簗田寺では、昼間はお施餓鬼が行われていました。お施餓鬼は年に一度、多くの檀家さんたちが集まり、法要の後、塔婆を受け取って帰ります。そんな少し特別な雰囲気の中、まだまだ暑い15時頃からテントが立ち始め、ゆっくりと縁日が始まります。

 

 

始まりは地元の太鼓チーム「サマンサ倶楽部」華々しい演奏で幕が上がりました。

 

 

 

やはりかき氷は人気で、最後の方には売り切れてしまいました。地域の小学生たちも店員の側に立って順番にお手伝い。

 

 

 

檀家の牧野さんの畑で獲れた野菜も人気です。どれも土地の栄養をたっぷり蓄えていて美味しそう。

 

 

 

忠生の周辺地域に長く暮らしている年長者たち(=YATOのセンパイ)から技を授かり、引き継いでいくこともYATOの大事なテーマ。そのひとつとして、昔センパイたちが山で作って遊んでいた竹の水鉄砲づくりを、こどもたちが習うワークショップを行いました。こどもたちはYATOのセンパイに教えてもらいながら、竹を切ったり、布を巻き付けたり・・・みんな真剣な面持ちです。

 

 

 

幸町バグパイプクラブが賑々しく登場。四本のバグパイプと太鼓、そしてチンドンが、口ずさみたくなるメロディとリズムを奏でながら境内を練り歩きます。

 

 

 

いつの間にやらこんなに人が・・・。景気づけの餅つきが、集った人々に一層の笑顔をもたらしました。

 

 

 

日が落ちるのを待って、いよいよ川村亘平斎さんの影絵と演奏が始まります。縁日のクライマックス。

実はこの日を迎える前に、YATOのセンパイたちにかつての忠生についてのお話を聞く機会を持ちました。彼らが生き生きと語ってくれた話は、今の忠生しか知らない私たちにはとても新鮮にうつりました。

この日の影絵には、その時、聞いた話のモチーフがところどころに散りばめられています。

「猿のニシオカさん」というキャラクターがYATOのセンパイに教えを請いにいくシーンでは、センパイのひとりである牧野さんも登場し、愉快な語り口で地域で過ごしたこども時代の記憶を振り返ってくれました。

 

 

 

左に映るのはYATOのセンパイの牧野さん。YATOのセンパイは大きかった・・・

 

 

 

猿のニシオカさんと握手するために、こどもたちの長い列ができました。

ほんの一瞬だけれども、ここで影絵の登場人物になったこと、縁日の思い出として覚えていてくれるといいなと思います。こうして夕暮れとともに、これからの500年につながる一年目の縁日は幕を閉じました。

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