YATO

500年のCOMMONを考える

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Webトップページのリニューアルについて

こもれびに集う人と人 谷あいに響く声と声
土地の自然を体に感じ、文化を未来に手渡していく
遠い昔から形づくられてきた谷戸の地で、
500年続くお祭りが新たにはじまります。

 


500年のcommonを考えるプロジェクト 「YATO」は東京都町田市忠生において、500年続く場所や仕組みを考える活動を2017年からおこなっています。忠生は谷状の地形から「谷戸」とよばれ、古くから水が集まり、それによって人々が集う場所でもありました。

 

活動拠点とする簗田寺の歴史をひもといた時、およそ500年ごとに大きな節目となる出来事があったことをヒントに、これから500年続くような「人が集う場所や仕組み」を考えていくための様々な試みを重ねています。

 

例えば、古くから続くお祭りや、自然の営みに寄り添っておこなわれる年中行事には、続いていく理由や仕掛けがあるのではないかと考え、こどもと大人が一緒につくりあげる年に一度の「YATOの縁日」を活動の核にしています。また、初午や年末のお餅つきなどの年中行事のリズムに連動して、活動をおこなってきました。それらの活動の記録や、自分たちの知らない少し昔の出来事を、これから先への世代へと伝え継いでいくために、様々な記録方法を試したり、聞き書きをもとにしたかわら版を発行したりもしています。

 

約3年半の時間を経て、プロジェクトの輪郭が少しずつ明らかになってきたものの、初めてYATOの活動にふれる方に、その全容を伝えることの難しさを常々感じてきました。こどもたちや大人たち、地域の方、YATOでは「先輩」とよんでいる年長者の皆さんに、ひと目でYATOの活動の広がりを感じていただけるようなビジュアルイメージをつくれないか。そんな思いから誕生したのがこのWebトップページにあるピクセル画です。

 

話し合いを重ねる中で、ピクセル画という制約がある形式にもかかわらず、時間や空間を超える広がりが感じられる作風が魅力的なhermippeさんに、YATOの活動を一枚の風景として描いてもらえないかと考えました。hermippeさんには、YATOが活動拠点とする町田市忠生に足を運んでもらったり、毎月メンバーと行っている定例会議に参加してもらったりしながら、YATOのことを知ってもらい、制作を進めてもらいました。完成したピクセル画は、どこか懐かしさを感じさせながらも、どこにもないワクワクする世界観が詰まっています。きっと見るたびに様々なYATOの風景が見えてくると思うので、ぜひあなたのYATOを見つけてみてください。

 

※本ピクセル画は秋バージョンとして公開するものです。今後、春、夏、冬バージョンの公開も予定しています。

 

作者プロフィール

hermippe

イラストレーター(ドット絵)。昔飛び出した故郷・多摩ニュータウンで見た気がする集合住宅を描いたり、SFのお話の挿絵を描いたり、虫をよく見て描いたりして暮らしています。ミュージックビデオ/VJ/商品コラボ/リソグラフ/刺繍/レコードジャケット/ZINEなど制作。

https://hermippe.me/

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